ホームホスピスとは 介護施設の種類 ホームホスピスの現状と課題

ホームホスピスとは

“本当の自宅ではないけれど、要介護の状態でも、最後まで安心して過ごすことのできる、もうひとつの家 ―。”

“おもてなし”という意味の「ホスピタリティ」を語源とする「ホスピス」は、ヨーロッパで発展してきた、終末期患者への医療を中心とした総合的ケアのことです。

日本においては、病院での緩和ケア、つまり、病棟におけるケアがほとんどで、がん末期などの治療不可能な疾患の終末期ケアを指すのが一般的です。

私たちが行う「ホームホスピス」は、高齢になって病いを持ったり、思わぬ障害とつきあうことになったりした時に、自宅に限りなく近い環境で、最期の瞬間まで安心して過ごせる場所です。その時間がたとえわずかであっても、その人らしい生活が尊重される、その人にとって安心できる居場所です。

介護施設の種類

介護施設は、介護保険法・老人福祉法など様々な法律の下に管理されており、施設の形態や特徴によって分類されています。

大別すれば、「介護保険施設」(介護保険の適用を受けている方が利用できる施設)と、「介護保険が利用できない施設」(介護保険とは関係のない施設)の2種類に分類できます。

ホームホスピスには未だ明確な定義が無いため、現時点での分類は困難なのですが、「介護保険が利用できない施設」に近い施設といえます。

もう少し細かく施設を分類した場合、おおよそ以下のようになります。

  • 老人福祉施設
    • 養護老人ホーム
      目的
      経済的、家族的な理由などにより、自宅での日常生活が困難な方を養護します。
      特徴
      公的福祉施設(国や地方公共団体や社会福祉法人が運営する施設)です。特別養護老人ホームとは異なり、介護保険施設ではありません。特別養護老人ホームよりも身体的、精神的に健康度の高い方の入所が比較的多いとされます。
      入居の条件
      65歳以上の身体や精神に障害があり、日常生活が困難と判断される方(地方自治体の審査が必要)。介護保険が利用できない施設なので、寝たきりの方は対象になりません。入居の申し込みは市町村に行います。
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    • 特別養護老人ホーム
      目的
      常時の介護を必要とするものの、経済的、家族的な理由などにより、自宅での介護をしてもらうのが困難な方を養護します。
      特徴
      公的福祉施設(国や地方公共団体や社会福祉法人が運営する施設)であり、介護保険施設です。そのため、入居費用も比較的安価に設定されています。寝たきりや認知症高齢者の方の入居が比較的多いとされます。
      入居の条件
      65歳以上の要介護者が対象です(地方自治体の審査が必要)。
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    • 老人デイサービスセンター
      目的
      主に、日帰り方式で入浴・食事・機能訓練・介護方法の指導などのサービスを提供することを目的とする施設です。
      特徴
      公的福祉施設(国や地方公共団体や社会福祉法人が運営する施設)であり、介護保険施設です。他施設と違って、「施設へ通う」という点が特徴です。「デイケア」と名の付く施設になると、デイサービスよりも重度の方が通う施設になります。
      入居の条件
      65歳以上の身体や精神に障害があり、日常生活が困難と判断される方(地方自治体の審査が必要)。
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    • 有料老人ホーム
      目的
      高齢者の方に、多彩な生活サービスを提供することを目的とします。
      特徴
      様々な種類があり、施設によって料金設定やサービス内容、介護保険適用の有無まで異なります。介護付有料老人ホーム(介護の必要・不要を問わないが、介護のサービスを有する)、住宅型有料老人ホーム(訪問介護、訪問看護などの居宅サービス)、健康型有料老人ホーム(介護が不要で、自立した生活を営むことが可能な方向け)の3種類に分類されます。
      入居の条件
      施設によって異なります。特に条件が無い施設もあります。
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  • 介護老人保健施設
    目的
    入所者の有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことをできるようにすることを目的とします。
    特徴
    介護保険施設です。在宅復帰を目的としています。そのため、リハビリスタッフや看護師、医師、理学療法士、作業療法士など多くのスタッフが配備されており、リハビリテーションに特化した施設といえます。
    入居の条件
    65歳以上の要介護者が対象です(地方自治体の審査が必要)。ただし、特定疾病(何を特定疾病とするかは、保険領域によって異なる)に認定された40歳から64歳までの方も利用可能です。
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  • 身体障害者更生施設
    目的
    医学的・社会的に更正して社会参加を目指すために必要な診断・治療、機能回復訓練、職業訓練、生活指導などを行います。
    特徴
    入所期間は1年以内(重度の場合は5年以内)です。地理的条件や障害の状況に応じて、効果的な場合は通所事業も行います。
    入居の条件
    身体障害者手帳を持っている方。
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現状と課題

ホームホスピスでは、アレはダメ、コレはダメといった制限が少なく、入居者やそのご家族にとって自由度が高いという特徴があります。しかしその反面では、ホームホスピスを1つのケアの場として、明確に定義することを難しくもしています。

ゆえに、法制度によってホームホスピスを管理することは現状困難であり、介護保険施設としての適用はありません。この家の家族として一人ひとりが介護保険のサービスを受けています。それによるメリットもありますが、国からの補助金などは、受けることができません。そのため、運営は入居者の入居料に頼っているのが現状です。

ホームホスピスが1つの看取りの場でありケアの場所として、明確な定義の下に日本で認められることは、私たちの使命であり、課題でもあります。ホームホスピスとは、どのような場所・活動のことなのか。それを、私たちの活動を通して多くの人々に知ってもらい、地域から全国へとコミュニティを広げていくことは、そのための第1歩となるでしょう。

皆さんにとって、当HPのコンテンツが、それを考えるための手段となり、少しでも関心を抱いていただける機会となれば幸いです。

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